主人公の千紗は、お父さんとお母さん、それに、言葉の障害で学校へ通えなくなってしまった弟の理久と暮らしている。
ある日、千紗たちは、たくさんの犬たちが、川原のコスモス畑に捨てられているのを見つける。
その中に混じって毛布の中でふるえていた、まっ白で弱々しい子犬。
子犬を引き取った千紗たちは、コスモスと名付けて育て始めるが、コスモスは、アルビノという障害のために、まったく耳が聞こえなかった。
今にも死んでしまいそうな弱々しい子犬とのふれあいが、しだいに理久を変え、家族を変え、そして、千紗を変えていく。
第1回角川学芸児童文学賞受賞作品。