けん太は、村の祭りの舞の仲間に入りたがっていた。
でも、山の洞穴に住んでいる父親の「モッサ」が、ときどき、村へ下りてきては悪さをするので、だれもけん太に近づこうとはしない。
さみしいけん太のなぐさめになったのは、森の木々に住むたくさんの「ばんどり」たち。
「ばんどり」とは、ムササビのこと。
すっかり「ばんどり」たちと仲よしになったけん太は、村の冬まつりに出させてもらえることになったが、そこへ、また、父親の「モッサ」が現れて・・・。
北島新平氏による味わい深い絵とともに、素朴な山村の風景をつづった珠玉の絵本です。